Exhibition

時代を切り開く最先端の科学と芸術の研究機関や表現者による特別展覧会

Ars Electronica Salon

メディアアートの研究機関「アルスエレクトロニカ」がキュレーションする「未来の市民」

Ars Electronica Salon at Matsudo International Science and Art Festival - Citizens of the Future

「自分自身のコンパスを持つ。そしてそのコンパスの指し示す未来を描く。」

私たちは、メディア技術、ロボット技術、人工知能、生命科学に代表される科学・技術の目覚しい発達する社会の中で生きています。その環境の急激な変化は、人間とは何か、そして社会や信頼するものとは何かという根源的な問いを私たちに突きつけています。

2019年の「科学と芸術の丘」は、その変化の中で、自分自身の考えを持ち、行動を起こし、21世紀をしなやかに生きてゆく「未来の市民」がテーマです。

市民が自ら身の回りのことに興味を持ち科学探求する「シチズン・サイエンス」やプログラミングを新たな創造に繋げる「クリエイティブ・コーディング」、「未来のプロトタイピング」のあり方、超高齢化社会における「新たな死生観」やブロックチェーンを用いた「これからのコミュニティー」のあり方、メディアや社会の常識を疑う「クリティカル・シンキング」についての展示、ワークショップ、トークを通じて、「未来の市民」の集う広場を創造します。

このイベントは、「科学と芸術の丘」とオーストリアの文化機関アルスエレクトロニカ・フューチャラボの共同キュレーションプロジェクトです。

Ars Electronica Futurelab [AT]

アルスエレクトロニカ・フューチャーラボは、アート×リサーチのためのアトリエ・ラボです。アルスエレクトロニカのシンクタンク部門として、1996年よりアート・テクノロジ・社会についての研究開発を実践してきました。人工知能、ロボット工学、メディア建築、インタラクティブ技術、新しい美学やスォームインテリジェンスなど最先端領域に着目。まだ見ぬ未来へのシナリオを芸術・実験的に具現化してきました。最先端研究成果を社会に向けてアクセス可能にし、その社会的な意味やインパクトの議論を深めるために活動を展開しています。

SWITCH
Ars Electrlnica Futurelabと電子教材で知られるElekitが共同で開発したインタラクティブお絵描きボードSWITCHを用いて松戸の今と未来を描きます。市民の松戸への問いと一人一人の多様な未来へのアクションが可視化される参加型プロジェクトです。

Questioning News
浮き上がっては消えるリアルタイムのニュース。普段何気なく接するニュースに「?」マークが付いたら私たちは何を思うでしょうか。真実とは何か、信頼とは何か、私たちは21世紀、何を信じるのでしょうか。

Listening to Nature
普段は聞くことのない松雲亭の日本庭園に広がるミクロな世界の音を用いて生み出す静かな思考の空間。部屋に入り、ヘッドフォンをつけると、日本庭園の音とともに、哲学的な問いをサウンドスケープとして体験できます。

市原えつこ [JP]

1988年、愛知県生まれ。早稲田大学文化構想学部表象メディア論系卒業。日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。第20回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞、アルス・エレクトロニカ賞でHonorary Mentionを受賞。近年の展覧会として「デジタル・シャーマニズム―日本の弔いと祝祭」(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC])、「Ars Electronica Festival」、「文化庁メディア芸術祭」など。

Digital Shaman Project

作品タイトル:デジタルシャーマン・プロジェクト
展示場所:戸定邸

科学技術が発展した現代向けに、新しい弔いのかたちを提案する作品。家庭用ロボットに故人の顔を3Dプリントした仮面をつけ、故人の人格、口癖、しぐさが憑依したかのように身体的特徴を再現するモーションプログラムを開発した。このプログラムは死後49日間だけロボットに出現し、擬似的に生前のようにやりとりできるが、49日めにはロボットが遺族にさよならを告げてプログラムは消滅する。

Virtual Currency Offering Festival

作品タイトル:仮想通貨奉納祭
展示場所:戸定邸

「神事のアップデート」をテーマに、世界中から仮想通貨を集めてリアルタイムに神輿に反映させ、集まった仮想通貨は「土地の豊穣」のために再分配するという東京の新たな祝祭や伝承をつくるプロジェクト。本フェスティバルでは、テクニカルディレクター・渡井大己氏と開発した仮想通貨の着金に応じてインタラクションする神輿などを展示予定。

Collaborator

渡井大己

メディアアーティスト、テクニカルディレクター。早稲田大学大学院文学研究科修了。 テクニカルディレクターとしてグローバルブランドをはじめファッションショー、インスタレーション、ライブ等、広告・エンタメ分野での演出や開発を多く手がける。 アーティストとしては、プログラミングやデバイスを駆使し、テクノロジーがもたらす未来とオルタナティブな世界を具現化する作品群を制作。2017年、アルスエレクトロニカ賞にてHonorary Mentionを受賞。

Special Exhibitions​

国内外で活躍する研究機関やアーティストによる戸定邸での特別展覧会

東京大学生産技術研究所 山中俊治研究室 [JP]

東京大学生産技術研究所山中研究室では、様々な研究者や企業と連携して、技術開発の可能性を模索するプロトタイプをデザイン、制作しています。ロボティクスなどの先端技術故にデザインの手法が確立していない領域、先端製造技術がもたらす新しいものづくり、あるいは人の身体と人工物がこれまでになく密接に関わっている医療分野へのデザインの導入を試み、未来の人工物のありかたを研究しています。 またこうしたプロジェクトを通じて、技術知識と美的感覚を併せ持つ新しいタイプのデザインエンジニアを育成することを目指しています。

構造触感

展示場所:戸定邸
素材をくっつけて形を造る、3Dプリンティングとも呼ばれる付加製造技術は、切る、削る、曲げるといった従来の製造技術に比べて複雑な形を自由に作ることを可能にしました。この特性を活かし、山中研究室では様々なプロトタイプを製作してきました。
コンピュータを用いて微細な構造を設計し、付加的に造形することによって実現する、新しい触感、3Dプリンティングがひらく「未来の手ざわり」を提示します。
写真クレジット:加藤 康

READY TO CRAWL

展示場所:戸定邸
一般的に、機械は異なる材料・製造方法で作られたバラバラの部品を組み立てて完成しますが、3Dプリンターは、複数部品であっても、初めから連結した状態で一体成形することを可能にします。
READY TO CRAWLは動力源のモーターを除いた、全部品を3Dプリンターで一体成形し、生物のように完成された状態で生まれてくるロボット群です。
写真クレジット:加藤 康

美しい義足

展示場所:戸定邸
義肢はこれまで、失われた四肢の代替物として、健常者の身体に近づけることが理想とされてきました。しかし義足アスリートたちが薄いブレードでトラックを駆け抜ける姿は、失われたその場所こそが、新たな可能性であることに気付かせてくれます。
山中研究室では、最先端のデジタル技術を用いてデザインした3Dプリンターによる義足や、カーボンとチタンで作られたアスリートのための高性能な義足などを開発しています。
写真クレジット:加藤 康

田所 淳 [JP]

前橋工科大学准教授 / 東京藝術大学非常勤講師 / 慶應義塾大学非常勤講師。1972年生まれ。クリエイティブコーダー。アルゴリズムを用いた音響合成による音楽作品の創作、ラップトップコンピュータを用いた音と映像による即興演奏、インスタレーション作品の展示などを行う。著書に『Processing クリエイティブ・コーディング入門 – コードが生み出す創造表現」技術評論社 2017、『演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践 ―Show Us Your Screens』BNN新社 2018など。

自律同期するリズム / 共鳴する間

展示場所:戸定邸
奥座敷の床の上に配置された小さな装置から出力される音と映像が互いに制御し合いながら空間全体でリズムパターンを生みだします。生成される音と映像はあらかじめ録音や録画したものではなく、小さなコンピュータ内で動作しているプログラムからリアルタイムに生成されています。一つ一つのプログラムが影響し合いながら自律的に変化していきます。コンピュータ達が集団で即興演奏を行っているのです。

Space Art Project [US]

SPACE ART PROJECT(スペース・アート・プロジェクト)は、世界中の宇宙アートのプロジェクトをつなぐ、国境を越えた学芸プラットフォームであり、展覧会シリーズでもあります。芸術、科学、宇宙、生命を結びつけ、人類の未来を創造するプロジェクトを企画運営。また地球という空間を超えて宇宙における芸術表現や展示の可能性を探求しています。革新的なビジョンにより個人、企業、組織による協業を推進する国際的なコラボレーションプロジェクト。

Project Director: Elena Soterakis (BioBat Art Space), Richelle Gribble (SUPERCOLLIDER), Yoko Shimizu (Lab +1e)

Photo credit [Left] NASA/Terry Virts
[Right] Planet Labs: Dove satellites photo by Carter Dow. Art by Forest Stearns

Space Art DNA Time Capsule

展示場所:戸定邸
スペースアートDNAタイムカプセル では、世界中の個人が描いた宇宙と未来の人類への視覚的なメッセージをクラウドソーシングによって収集します。この膨大なドローイングのコレクションはDNAにデータとして保存します。DNAは地球上で最も長く存在する自然界のストーレジデバイスです。このDNAは宇宙飛行用にデザインした極小の軽量容器に包まれ、ロケットまたは衛星に乗って低地球軌道に打ち上げられます。科学と芸術の丘では、ドローイングの作成コーナーを設置し、参加者の皆さんによる作品をコレクションします。

Project Director: Elena Soterakis (BioBat Art Space), Richelle Gribble (SUPERCOLLIDER), Yoko Shimizu (Lab +1e)
Collaborator: Sasha Simochina (NASA Jet Propulsion Lab), Yaniv Elrich (MyHeritage), Beth Tuck (Genspace)

展覧会では過去に人類が宇宙へと打ち上げた様々な宇宙アートも同時展示します:

Our Humanity by Richelle Gribble
The Great Migration by Forest Stearns
MoonArk by MoonArk Team

Pioneer Plaque
Co-created by Carl Sagen, Frank Drake, and Linda Salzman Sagen. Replica by Adam Kibel.

Golden Record
Chaired by Carl Sagon. Replica by Adam Kibel.

Student Programs

未来を築く子供たちによる創造性豊かな発明作品を紹介

松戸市少年少女発明クラブ

松戸市少年少女発明クラブは昭和58年、県内3番目に青少年会館で発足しました。 小学3年~中学生まで、モノ作りの楽しさを体験して、37年目になります。 松戸が世界に誇るマブチモーターをはじめ地元企業から支援を受けて創造性豊かな青少年の育成を目指した活動をしています。また専用のクラブ室をもち、市内小中学校の教員のほかOB及び保護者が指導員になっていることも他のクラブにはない特色としてあげられます。そして多くの方々の支援と子供たちの頑張りで「全国大会10年連続出場」の実績をあげています。

「全国少年少女チャレンジ創造コンテスト」特別賞受賞作品

展示場所:戸定邸

少年少女発明クラブでは、2010年度から「全国少年少女チャレンジ創造コンテスト」を行っています。夏休みに全国の発明クラブを会場とした地区予選を行い、その中から60チームが11月の全国大会に出場します。
松戸市少年少女発明クラブも毎年参加し、今年度で10回目になります。今回展示する作品は、過去に特別賞をいただいたものの一部です。どうぞそちらをご覧ください。