【アルスエレクトロニカ】#丘のうえのはなし

科学と芸術の丘では、時代を切り拓く最先端のアーティストや研究者による特別展覧会、トークショーが開催されます!

今回は、メインゲスト“アルスエレクトロニカ”のご紹介です。

アルスエレクトロニカは、オーストリア・リンツに拠点を置く、メディアアートの世界的文化機関。
毎年9月にアート・テクノロジー・社会をテーマに行われる「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」の他、
美術館・科学館としての「アルスエレクトロニカ・センター」、メディアアートの最先端コンペティションである「プリ・アルスエレクトロニカ」、
R&D機関である「フューチャーラボ」の4部門を軸に、未来の人と社会を描き続けています。
 

 

アルスエレクトロニカ https://ars.electronica.art/


今回は、メイン会場となる“戸定邸”で、アルスエレクトロニカ
特別展覧会「Prix Ars Electronica Selection – Space of Imaginationが開催されます。
では、実際にどのような作品が展示されるのでしょうか?

まず、1つ目は「Flower of time」です。

Flower of time
会場:戸定邸
Artistアルスエレクトロニカ・フューチャーラボ 

 

Flower of Timeは、時間についてのイメージと、時間の使い方のアイデアを視覚化した参加型の作品です。
回転速度が異なる時計の針が床の上に置かれています。時計の針の周りには、来場者によって書かれた時間についての様々なアイデアの花びらが置かれています。
私たちは時間が一定の速度を持つものだということ知っている一方で、時間に対する感覚は人それぞれで異なり、状況によっても伸び縮みすることを、日常の中で経験しています。

来場者によって作られた時間の花は、私たちの時間と時間に対する感覚を明らかにするでしょう。

次は、「Bug’s Beat」です。

 

Bug’s Beat

会場:戸定邸(戸定歴史公園内)

Artist滝戸ドリタ+佐々木有美

 

Bug’s Beatはその虫の足音を拡張し、指向性スピーカーによってダイレクトに人の聴覚へ届かせ、また虫が歩くたびに振動スピーカーによって、
観賞用の椅子が振動し、体感として音を感じさせる作品です。
見ている小さな虫[視覚]に対して、その虫の足音が大きな音[聴覚] が聞こえ、振動として[体感]できます。
視覚と、実際の聴覚、体感による身体的な聴覚とのズレが起こり、自分自身や
小さな生命の縮尺に対して、脳の混乱を起こします。
視覚と音響によって、新しい感覚を呼び起こし、価値観をもたらす、生命と音響の体験型作品です。

そして最後は、「Orbits」です。

Orbits」(オービッツ)
会場:松雲亭(戸定歴史公園内)
ArtistQuagratureクアッドラチュア

これは、宇宙を漂う人工物の軌道を表す映像と音響のインスタレーション。
この作品では、私たちの周りを回転する人工衛星や宇宙ゴミの軌跡がシュミレーションされています。
混沌とした軌道の有機的なパターンへの変化は、純粋に物理法則のために生まれるものです。

Quadratureが人工衛星の位置データを用いて作品を制作し始めた時、その情報はアメリカ空軍によって提供されるウェブの公開データに基づいたものでした。
情報公開を促進するNGO組織「憂慮する科学者同盟」は、その公開データに幾つかの物体のデータが足りないことを発見。その足りない衛星のデータは熱心なアマチュア天文家が夜空の観測から得たものでした。

権力と市民が提供する2つの異なる情報データを重ね合わせ、アートの問題提起とサイエンスの事実への厳密性が融合することで、この作品は市民参加、つまりシチズン・サイエンスの重要性を明らかにしています。

このような展示の他にも、アーティストや研究者によるスペシャルトークが開催されます。
詳しくは、科学と芸術の丘公式サイトをご覧ください! 

科学と芸術の丘2018  http://science-art-matsudo.net/

この秋松戸で実現する、歴史文化と最先端のテクノロジーのコラボレーション。

 

ぜひ足を運んでみてくださいね!

 

ライター:まきのまあや
東京大学多文化共生・統合人間学コース在学
シンガーソングライター/ライター

多様ないのちがともに生きる“共生”をテーマに、東京大学で研究をしながら音楽活動や文筆活動、イベント企画などを行う。音楽やことばを通して、“みんなの広場”をデザインしたい。

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