【総合ディレクター*清水陽子さんインタビュー】#丘のうえの人たち1


今回は、“丘のうえの人たち”と題して、科学と芸術の丘に関わる方々のインタビューをお届けします。
第1回目のゲストは、総合ディレクターの清水陽子さんです。

 


プロフィール:清水陽子

科学と芸術を融合するテクノロジーやインスタレーションをグローバルに研究、制作、発表。アメリカで育ちNY のアートに影響を受ける。大学では生物化学を専攻。制作会社においてクリエイティブ・ディレクター兼コンサルタントとしてキャリアをスタートし、現在は自身のラボ「+1e」においてバイオテクノロジーなどの先端科学を用いたデザインを研究しながら、ギャラリー、ミュージアム、企業、地方自治体と協業。国際放送局でのパーソナリティや、TED、FITC、アルスエレクトロニカなどのグローバルイベントにおけるトークやパフォーマンスなど、メディアを通じた活動の他、各種芸術賞を受賞。

街がかっこいいからではなく、かっこいい活動をする人たちがいるから、人が集まる

――まず、今年はじめて「科学と芸術の丘」を開催することになった経緯を教えてください。 

私はもともと海外や都心で活動をしていて、関東圏で他に面白いエリアはないかな、と探していました。そのとき色々調べる中で、松戸市に最近クリエイティブな人たちがたくさん集まりはじめていることがわかって。そこからOmusubi不動産に、松戸という街や、どのような面白いスペースがあるのかというお話をきいていくうちに、地元のクリエイティブな人たちが自発的にさまざまな活動をされていて、コミュニティやネットワークがとても強いなと思いました。街は人によってできているから、そのような人たちが大勢いらっしゃるということは、面白いことが常におきているし、それをつなげたらすごいことができるかもしれない、そして市民のクリエイティブなネットワークを、さらに行政や市の文化的なスポットを結び付けて、包括的なネットワークを生かしたら、本当にすばらしいことができるかもしれない、と思いました。

 

 

――もともと松戸には面白いことがたくさんあったんですね。これまで海外を含め様々な場所で活動されてきた清水さんから見て、今回松戸で新しいフェスティバルをやる可能性はどのように感じてらっしゃいますか?    

 

ニューヨークのブルックリンなど、海外では若手のデザイナーやクリエイターが街をどんどん開拓して開発して活性化に成功しています。すでにお洒落と言われている商業化された街に、若者やクリエイティブな人たちが集中していくのではなくて、まだ未開拓のところにどんどん出ていって、その人たちがいるからかっこいい、という風にかっこいい街がどんどん移っていきます。かっこいい活動をしている人たちがたちがいるから、その街がかっこよくなって活性化していきます。  そうゆう意味では松戸市は、市民の人たちが主体になってすでにいろいろなことに挑戦している人たちがたくさんいるので、可能性はたくさん秘めていると思います。

 

 

固定概念にとらわれず、未知のものを探求する、科学と芸術

――今回のタイトルである「科学と芸術」は、一見つながりがないようにも見えますが、どう結びつくのでしょうか?


 昔は、科学や芸術や哲学など、全てが一つのものとしてつながっていたと思います。文明が進むにつれて分野が細分化されましたが、
本当にクリエイティブなことを目指す時には、やはり多分野を組み合わせる必要があると思います

 そして、アート自体も文明の進化に応じて変化しています。先進的なアーティストはいつの時代も最先端の試みを取り入れています。例えば新印象派なども当時の最先端の光の科学を学んで取り入れていましたし、芸術家もその時代を切り拓くために、新しい試みを常にその時代の先駆者たちと共に取り入れていて、科学的の進歩とは切り離せないと思います。また、科学的な研究でも、芸術やデザインなどのクリエイティブな発想は重要ではないかと思います。


本当にクリエイティブで先進的なことに挑戦するには、今まで分けていたものを融合して、横断的に考えることが必要です。
科学も芸術も固定概念にとらわれない、未知のものを探求するという意味では共通点があります。科学技術の発達により、既にとても便利になった世界で、これから人類がブレイクスルーをするには、そのように一見ばらばらになった2つの分野を組み合わせることが効果的ではないでしょうか。


―なるほど。清水さんがそのような “異なるものをかけあわせる”ことを面白いと思うようになった、ご自身のバックグラウンドなどはありますか?
 
 子供の頃からもともと転勤族だったので、国内や海外いろいろな場所に住み、今でもクライアント企業が海外も多いので、もともと異文化の人たちと一緒にいるのが好きなのかもしれない、そうゆう環境で育ったからそれが自然なのかもしれません。


――もともと科学と芸術の両方に興味があったとのことですが、どうゆうきっかけで、その2つをかけあわせようと思ったのですか?

 
 たぶん子供の頃は誰も分けては考えていないと思います。少なくとも私にとっては小さい頃から同じでした。生まれが京都で、京都には日本の伝統文化があって、大自然に囲まれていて、京都の建築物と同じように生き物や自然が大好きでした。なので、あんまりその芸術と自然科学とかの区別なく、全体として好きだったので、異なるものを無理やりくっつけたというよりも、両方とも美しいと思って好きでした。最初から区別していなかったので、いつ組み合わせようと思ったかというと、むずかしいですね(笑)

 

――今回、サブテーマとして「自然・地球・宇宙」というテーマを掲げていますが、どのような意図でこのテーマになったのですか?

 松戸は東京に接していて、都内からすぐなのに、すごく自然が豊かです。また、宇宙飛行士の山崎直子さんの出身地だったり、プラネタリウムがあったり、宇宙かぼちゃという名物があったり、宇宙に関することもたくさんあるなと感じて、それがすごく面白いコントラストだなあと思いました。なので、松戸市の緑があって、青空が広がっていて、さらにそのような宇宙のテーマのストーリーも踏まえて、1回目は“自然・地球・宇宙”という松戸らしいテーマにしようと思いました。


――では最後に、このブログを読んでくださったみなさんに、ひと言お願いします!

 科学と芸術の丘は、小さなお子さんから大人まで、楽しく科学と芸術を楽しんでいただけるイベントを目指しています。地元の方にも是非立ち寄っていただきたいですし、また市外の方にも、松戸にはこうゆう場所があったんだ!と新たな発見してもらえたら嬉しいです。みなさんでぜひ遊びに来てください!
 

――ありがとうございました!

 

 

 

  • 編集
 
 

ライター:まきのまあや
東京大学多文化共生・統合人間学コース在学
シンガーソングライター/ライター

多様ないのちがともに生きる“共生”をテーマに、東京大学で研究をしながら音楽活動や文筆活動、イベント企画などを行う。音楽やことばを通して、“みんなの広場”をデザインしたい

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